2011年05月22日

原発問題の難しいところ。

いろいろなデモも行われており、私自身もMixi日記で言及した事があるのですが‥‥‥未だ自分の立場は決めかねています。

ひとことで言えば、
「原発がなくて済むなら無い方がよいけど、電気が賄えないなら、当面の間はあっても良いんじゃないか。でも原発の代替手段は本気で探して欲しい。」
という立場です。

まあ、中庸というか何というか、ハッキリしない主張なのですが、これには理由があります。
原発関係の情報が不正確すぎて、私には判断できないのです。

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1.「シーベルト」の分かりにくさ

まず、「シーベルト」という単位自体が曖昧です。
シーベルトとは「浴びた放射線の量」をあらわす単位である、という事は分かっているのですが、この単位の使われ方が、人によって全然違うのです。

ある人は「年間○○ミリシーベルト浴びたら」という意味で話をしますし、ある人は「1時間に○○シーベルト浴びたら」という意味で話をします。さらに「1日で〜」という基準を使う人もいます。これらが完全に混同されているのです。
ひどいのになると、どの意味でこの単位を使っているのかハッキリしない主張も見受けられます。

また、「1年に何シーベルトまで浴びたら良いか。」という情報も曖昧です。
ある人は「放射線量が上がれば上がるほど、死ぬ確率は僅かながら上がっていく。だから危険だ。」と言いますし、別の人は「ある値までは浴びても確率は全く上がらない。しきい値を超えた場合のみ死ぬ確率が上がる。」と言います。
その主張でさえ、「死ぬ確率」しか論じておらず、「ガンになる確率」については一切触れていません。
ひどいのになると、「死ぬ確率の事を言っているのか、ガンになる確率の事を言っているのか分からない」主張まであります。


2.間違い・デマの多さ

ヒトは、自分にとって都合の良い情報を信じたがる生き物です。私もそうです。
今回、一度は信じた情報が、実は間違いだったという事が何度かありました。
それ以来、原発関係の情報は、(専門家の発言でさえ)信じられなくなりました。

例えば、あからさまな間違いを挙げると、
「犬吠埼の沖合に風力発電所を建てれば電力を賄える。」というものがあります。

最初この記事を見たときは「おおっ」と思いましたが、後日、この記事に公式な訂正が入っています。
「犬吠埼の沖合」というのは実は誤りで、実は「関東地方沿岸50km以内」でした。という訂正で、これは要するに「犬吠埼の沖合程度の広さで電力なんか賄えません。もっともっともっと広くないとダメですゴメンナサイ。」と言っているようなものです。
(詳しくは、「千葉県の犬吠埼の沖合に風車をいっぱい建てたら東京電力の2005年の年間電力販売量にほぼ等しかった」のワナという記事に書かれています。)

また、「火力発電所を増やすと石油が枯渇する」という主張もありますが、これも間違いです。
現在、IAEAの採択によって「石油火力発電所」の新設が禁止されており、石油を利用した火力発電所を新たに建てることはできません。(ソース
この事を知らずに発言していると思われる主張が、けっこう見受けられます。

また、間違いとは言い切れませんが、マユツバな主張もあります。
「日本の電力は火力によってまかなえる。」という主張があって、これは「日本の原発依存率は20%であり、火力発電所などをフル稼働させればまかなえる量だ。」という主張なのですが、これはあくまで「日本全体」を合計した場合の話です。
我が家は関西電力から電力供給を受けているのですが、関西電力の原発依存率は50%です。50%も依存しているのです。
他の電力会社から融通してもらうにしても周波数の垣根がありますし、送電線は長くなればなるほど電力が減衰します。
‥‥こんな状況で「20%が云々」と言われても、素直に信じることはできません。

‥‥‥とまあ、こういう状況なので、専門家の意見を信じるのはヤメにしました。
知識を十分に持たない私ができるのは、単に「疑うこと」だけです。
正反対の主張が真っ向からぶつかり合ってるこの状況では、どちらが正しいか(もしくは両方とも間違っているか)なんて事は、とても判断できません。

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原発は、無くて済むなら無いほうが良いのです。
その方が放射能の被害を受けなくて済みますし、○兆円単位の賠償問題に発展する事もありません。風評被害も発生しません。
‥‥でも、今電気がなくなったら、日本経済は破綻してしまうわけで。
火力で代替するにしても、電気代の跳ね上がりや、資源の枯渇は避けられないわけで。
(私はまあ、原発廃止と引き替えであれば値上げを受け入れますが、皆がそうとは思えませんし、電気代が上がれば物価やコストも上がると思います。)

そう考えると、単に反対するだけじゃ駄目だなぁと思うのです。
実際、イタリアは原発廃止を目指していますが、かなり難航しているようです。

そのうち、これらの悪影響が最小限で済むような「実現可能な」案が固まったら、その時は考えを決めるかもしれません。
でも今は分からないというのが正直なところです。

所詮、私はシロウトなのですから。
無理に主張を持つ必要もないし、持つべきでもないと思っています。
間違った主張をしてしまってもアレですしね。

ではでは。
posted by TCT at 19:35| Comment(0) | 日記